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rTMS臨床研究



磁気刺激臨床研究 RCTデザイン図
芹香病院 磁気刺激治療研究室

反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の臨床試験(プラセボ対照治験)への被験者を募集しています。左欄の
赤いボタンをクリックして参加申込書をダウンロードしてください。内容をよくお読みいただき、被験者の基準に合致すると思われた場合には問診票などの必要書類を当院までご郵送ください。

これまでは募集期間を限定しておりましたが、今後は継続的に臨床試験の申込を郵送にて受けさせていただきます。試験プロトコールの終了時や待機者数が多くなりすぎた場合には募集を中断させて頂く可能性もございますが、その際には本ウェブサイト上にて情報を更新いたします。

対象となる被験者の基準:本治験では、薬物治療の効果が十分でない単極性うつ病の患者さんが対象となりますが、基準の詳細は参加申込書をご参照ください。当院にて対象基準に合致するかどうかを検討させていただいた上で、申し込み後約2ヶ月以内に郵送または電話にて検討結果をご連絡いたします。
当院における通常業務への支障を避けるため、お電話での問い合わせは受け付けておりませんのでご協力ください。

治験の特殊性について:治験は通常の医療行為とは異なる点がございます。治験は治療技術の安全性と有効性を厳密に検証し、治療法として保険医療に組み込むべきかの判断材料となるデータ(エビデンス)を蓄積する研究です。治験(エビデンス)の精度を高め、かつ研究倫理を遵守するために、対象者の基準も狭く限定されています。従って今回の治験の対象外となったからといってrTMSの適応外というわけではないことをご理解ください。例えば、双極性うつに対するrTMSの有効性を示す研究は報告されていますが、今回募集させていただく治験において双極性障害(躁うつ病)のかたは対象外となりますのでご注意ください。

当院などにおける臨床研究(医師主導の治験)の取り組みがが成功し、いずれは皆様のお近くの精神科医療機関にてrTMSを先進医療や保険医療の枠組み内で受けていただけるように努力してまいりますので、臨床研究の対象外となった場合にもご容赦ください。


ナビゲーションシステムを用いた反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)

反復性経頭蓋磁気刺激(はんぷくせい けいずがい じきしげきほう、以下rTMS)は、磁気エネルギーをもちいて脳の局所を電気刺激する方法で、脳の検査に用いられるほか、パーキンソン病や脳梗塞、慢性疼痛などの患者さんの治療にも研究的に用いられています。精神科領域では、rTMSを用いて前頭前野と呼ばれる大脳の前方部を刺激することにより、うつ病や躁うつ病の患者さんのうつ状態を改善する効果があると言われています。rTMSは安全で副作用が少なく、薬物療法の効果が十分でないうつ病の患者さんを対象として薬物療法と同等の有効性が確認されました。アメリカやカナダ、オーストラリアなどでは既にうつ病に対する治療法として保険適用の対象となっております。日本ではまだ保険適用は承認されておりませんので、rTMSの安全性と有効性を検証するためにプラセボ群を対照とした治験が必要とされています。

rTMSによる治療は、当院のストレスケア病棟(A2病棟)内の磁気刺激治療研究室において、訓練を受けた医師によって行われます。精度の高い刺激を行うために、超音波と頭部MRIを組み合わせたリアルタイムのニューロナビゲーションシステムを用いて、刺激する場所を正確に定めながら刺激を行います。このため、rTMSを受ける前に研究用のMRI検査を受けて頂く必要があります。そのほかにrTMSが始まる前には、うつ症状の評価と前頭葉機能などの認知機能検査やデジタル脳波検査を受けて頂きます。rTMS開始後は1週間ごとにうつ症状の評価を行います。週に5セッション(週末や祝日を除いた平日のみ)を行い、計20~40回(約4~8週間)のrTMSセッションで1研究クールが終了します。

rTMSは侵襲が少なく安全な手法でありますが、rTMSと関連した合併症として頻度が高いものとして、頭皮痛が挙げられます。これはrTMS刺激が頭皮や顔面の筋肉を収縮させることによって、刺激部位周囲に感じる痛みですが、痛みは刺激中のみであり特別に心配はいりませんし、慣れの効果によって痛みは軽減します。また、(筋緊張型)頭痛と首の痛みを挙げることができますが、これらの症状は一過性であり、通常の鎮痛剤によって改善することができます。頻度は大変少ないですが、けいれんを誘発する危険性があります(世界中からの報告の中で、ここ20年間で16例の報告があります)。
rTMSの絶対禁忌としては、頭蓋内の磁性体(口腔内は問題ありません)と、ペースメーカーなどの体内埋め込み式医療機器が挙げられ、これらに該当するかたはMRI検査も受けることが出来ません。相対禁忌として、てんかんや頭部外傷、妊娠などがありますが、担当医が詳細を問診した上で脳波検査などの結果を踏まえて、rTMSの適性を判断いたします。

対象となる患者様は、単極性うつ病の患者様で入院での臨床研究に同意して頂けるかたとなります。本臨床研究はプラセボ群(シャム刺激群)を対照群としたランダム化比較試験(RCT)であり、入院を前提としています。約3人に1人の確率でプラセボ群に割り当てられますが、シャム刺激で十分な有効性が得られなかった場合には、実刺激を受けることができます。RCTのデザインについては左の青いボタンをクリックすることによってダウンロードすることができます。研究の対象となる患者様には神奈川県立精神医療センターの倫理審査委員会で承認された研究内容について、有害事象も含めて口頭及び書面による説明を行い、書面による同意を頂きます。不同意の場合でも診療上の不利益を被ることはないですし、同意はいつでも撤回出来ます。個人情報保護法遵守の観点から、個人情報が含まれるデータは全て匿名化した上で研究のための解析に使用されます。本臨床研究に参加するには、芹香病院に2週間程度入院して頂く必要があります。その後の臨床研究入院(約4~8週間)の費用と頭部MRIの検査費用は科学研究費で負担されます。従っていわゆる「混合診療」の問題(保険診療において保険外診療を併用することを禁止する規則)に触れることはございません。

本臨床研究への参加をご希望されても、臨床研究の対象基準に該当しない場合やrTMSによるリスクが予見される場合には、臨床研究への参加をお断りさせていただく可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

本臨床研究は、UMIN臨床試験登録システムに登録されておりますので、本リンクからご確認頂けます。

日本臨床神経生理学会(JSCN)がrTMSの臨床応用に際して注意喚起を行っております。本リンクから学会のウェブサイトをご確認頂けます。同サイトでは、日本語訳された安全性に関する世界基準の論文もダウンロードできるようになっています。

navigation-guided rTMS




Kinkou rTMS lab
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